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イヤよイヤよも好きのうち
第11章 いとこ
結局二人して、温まった体を夜風に晒して歩いてる。あー寒みぃ…
『ユキちゃん、寒い!』
『いやまぁ、そりゃあね…』
『手袋、部屋に忘れたの!』
くるくるマフラーから上目遣いでパチクリ。
そしてパーの手がこちらに伸びてきた。
『あーはいはい…』
かじかんだ手を繋ぎ、そのまま俺のダウンのポッケに入れてやる。
『はわ…あったかい…//』
ぷっ// “はわ”って何だよ(笑)
『こんな寒いのにドジだねー?…て、そういやこの前もお前手袋忘れてなかったか?』
『…ふ、ふんだ!そんなの覚えてないもん!』
『大体、なんでいつもわざわざ遠い弁当屋なんだよ?近くにコンビニだってあるし。たまにはどっか、店に入ってもいーのにさ。』
俺と晩飯を食う場合。
キリハは決まって、弁当屋に行きたがる。この辺は学生街とあって、飲食店も結構たくさん軒を連ねてるんだが。