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イヤよイヤよも好きのうち
第11章 いとこ
人騒がせな おばちゃんに一礼して、そそくさと店を出た。
『はは…この寒いのに、アイスだって。
どうせ売れ残りだぜ?』
『………』
『お、やったなキリハ!
お前の好きなイチゴ味だよ』
『………』
『…キリハ?』
『ユキちゃん…』
キリハが足を止める。
繋いだ手のせいで、俺も止まる。
『ユキちゃんは、どう思う…?』
『どう思うって、何が?』
『もしもキリハが…
か、か、かの…彼女だったら、って…///』
『あぁ、さっきの話?まったく…おばちゃんも見る目ないよなー。昔から、よく兄妹には間違われてきたけどさ。よりによってカップルって(笑)』
『……それ、答えになってない。』
キリハが睨む。鼻から下はマフラーで見えないが…くりくりとした大きな目は、明らかに不機嫌を物語っている。
…何だよ、今ごろイヤな顔しやがって。
『……キリハが彼女だったら?
そうだなぁ…そりゃあ毎日、こうしちゃうかな。』