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イヤよイヤよも好きのうち
第11章 いとこ

『あ〜ん』
『……//』
『……?
ユキちゃん、あーんってば!』
『ほ、ほら…自分で食えよ。』
『違うよー!
いつもみたいに、あーんしてっ!』
ようやくキリハの飯も終わり。平静を取り戻した俺の前。イチゴ味のカップアイスが、またもや俺の頭を危うくさせる。
『あーん…』
『ったく…ほら…//』
甘えたがりのキリハは、おやつなんかを食べる時、俺の手を介すのがクセになっている。オマケにもらったアイスを俺にすくえ、とそう言っているのだ。
『んふ…おいしぃ//』
『……//』
いつもは何てことない、ただのエサやりなのに。さっきのことがあって…俺はちょっと、頭がおかしい。
『ユキちゃん、あーん…』
無防備に開く、唇。
スプーンを抜き取る時の、ンッと閉じた唇。
ペロリと見え隠れする、紅い舌。
俺の目が、まるで壊れたかのようにキリハの口元を凝視してる…///
俺、熱でもあるのか…?
キリハ相手に、何を意識してんだよ。

