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イヤよイヤよも好きのうち
第12章 かんさいじん
『あ、あの…高峰さん?
あたし荷物がまだ居酒屋に…』
『………』
『それに何で高峰さんがあそこに…──あ!もしかして、一人遅れて来るっていってた男の人って、高峰さんの……?!』
日の暮れた夜の街並み。
少ない街灯と月明かり。
狭い路地をザザッと吹き抜けた短い風に、スカートと髪が揺れる。そのまま体がフワリと浮いたみたいに…腰に回された手で強く、引き寄せられた。
サワ…
何が、起きたの…?
『んっ…んむ…』
あたしキスしてる…
『この…どあほ…』
離れた高峰さんの顔は…今まで見たことない位、切羽詰まった表情だった。
『あんなタコに隙見せんなや…!』