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イヤよイヤよも好きのうち
第14章 べんきょうかい
『サナエ〜!』
コケたくせに。
満面の笑みで手ぇ振ってくるのとか。
あたしを呼んどるその様が、妙に可愛らしい。
『名前呼ばんといてや、こっちが恥ずかしいやんか。』
『あはは、おこして〜』
両手を広げてくるカズマはキラキラしとぉ。
今度はまじめに。ほんまにキラキラしとぉ。
『もー早よつかまり。ちびっこからも笑われとぉって。』
『あ、待ってこわい!引っ張ったあかん、あかんあかんて、立たれへん!いややーサナエ〜〜!』
『ぶっ…うるさ!だっさ!(笑)』
こんな格好悪い男やのに。
『あはははは!いやぁ捨てんで〜!』
楽しい。おもろい。
『サナエちゃあ〜ん』
カズマ、あたしあかん。
『カズマ頑張り〜!あはははは!』
知らん間に…あんたのことばっか考えとぉみたい。カズマとおるんが楽しいわ。一緒に笑うんがこんなにも幸せって、なんでなん?胸の辺りがうずうずして…心があったかくって嬉しくって…もう堪らんの。
こんなんあかんやろ。