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イヤよイヤよも好きのうち
第14章 べんきょうかい
『はい右〜、左〜、そやそや、上手なってきてるで〜』
『はっ…離すなよぉ…絶対離したらアカンからなぁ?!』
『はいはい、右〜左〜』
目ぇ必死やし(笑)さっきから、命綱!いう感じに手ぇ握っとぉわ、あたしの言うこと真面目に聞いとぉわ。カズマめっちゃおもろいねんけど。
『よーこんなんで、リンクに上がろ思えたな?』
『運動っ…神経には自信、あってんもん…』
『そもそも、スケートしたことあるん?』
『ない…けど、ローラーブレードなら…』
『ローラーブレード!あはは懐かしなぁ〜』
いつの間にか、カズマとはフツーの会話が成り立っとぉ。半年間、まともに喋ってないとは思えへん程の心地よさやわ。何やろうな、これは。
『すごい、ちゃんと一人で滑れてるやん!カズマ上達早いわ!』
『ふふん…オレの運動センスなめんなや?』
楽しそうにしとるカズマを見るんは、楽しい。
『せやけどあんた、あんま調子乗らん方がえぇと思うで?』
『ははは〜オモロ〜♪』
カズマの声、なんか懐かしい。
『…あ。』
『いっだぁーーーー!!』
さっきから変な感じ。
あたしめちゃくちゃ、わくわくしとぉよ。