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イヤよイヤよも好きのうち
第3章 おさななじみ
ミカは大人しくて、女の子らしい子だ。背も小柄。小さい時から俺のこと『ユズ』って呼んでたから、俺もミカのこと『ミカン』って呼んでた。
あ?柑橘系だよ。…いいじゃん、特に意味なくても。今、話の腰折るとこじゃねーから!
俺がミカを好きだって思ったのは遥か昔。
もう何歳だったか覚えてねーけど、小学校低学年くらいだったと思う。
ミカが学校で流行ってた「四つ葉のクローバー探し」したいとか言って、下校途中の草むらに寄り道。
俺は興味ないから、ずっと隣で寝てただけ。
日が暮れてもミカは一人で一生懸命探してて、帰ろうって言っても聞かなくて。
やっとのことで見つけたクローバーを大事そうに抱えて、言った。