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第7章 夢中

清水とはマネージャーと女優の関係。
あの日あの時の事はお互い触れない。

私はいろんな仕事をした。
ある時は、恋するＯＬ。
ある時は、不倫する女。
ある時は、同性愛者だったり。
ある時は、悪女だったり、
お笑い番組のコントをしたりと、
いろんな顔を持った。

お人形のような自分と決別したのは、
あの日、清水に言われた言葉が頭に残り、
女優としてまず生きてみょうと、
思えたからだ。

一番、素の自分になれたのは、
ラジオの仕事のレギュラーになれた事。

《エリカの眠れぬ夜には》
というタイトルで深夜に放送された。


顔が見えない分、
リスナーから貰うメッセージが、
私が岬エリカであり続ける意味を教えてくれた。