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裸の女神
第7章 夢中
そんな時、
エリカの携帯電話が鳴る。
画面を見ると懐かしい電話番号。
「清水、電話に出るね」
一言清水に断りを入れ、
電話に出る。
「もしもし‥‥」
「直子‥‥」
「お母さん‥‥」
「今、大丈夫?」
「うん‥‥」
「ラジオね、
毎日聴いてるんだよ。
今日の放送もね。
お母さんが言った事、
あんた覚えてたんね」
「うん」
「あんたが女優になりたいって、
夢を追いかけて叶ったのに、
あんたが人前で裸になった時は、
許せんかった。
普通の娘で良かったんよ。
なのに世間にあんな姿晒して‥‥
暫く、あんたを憎んだ。
あんたを認められんかった。
それでも、
あんたが出るテレビや雑誌は、
見ていた。
ラジオも聴いていた。
お父さんも怒っていたけどね、
段々と、直子を気にかけるようになったんよ。
さっきまで一緒にラジオ聴いてたんよ。
直子は何も変わっとらんね。
人の気持ちを自分の事のように考えて、
ちゃんと意見の言える子。
優しい子なんよね。
直子、
仕事がお休みの日は帰っておいで。
あんたの好物を沢山作って、
待ってるから。
お父さん、仕事早いから寝たけど、
直子によろしくって」
懐かしい母の声だった。
涙ぐんでいた。
私もつられるように泣いていた。
AVに出た時、
厳しい父や母は、
「この恥知らず!」と罵倒して、
私を勘当した。
もう、父と母の元に戻れない溝を、
私は作ってしまった。
なのに‥‥‥
そんな母からの電話だった。
そんな私に、母は優しく言うのだ。
懐かしい故郷の言葉で。
「直子、
あんたは夢叶えたんやもんね。
応援してあげられなくて、
ごめんね」
「お母さん‥‥」
私は母に詫びながら、
島田直子に戻り、
泣いていた。
エリカの携帯電話が鳴る。
画面を見ると懐かしい電話番号。
「清水、電話に出るね」
一言清水に断りを入れ、
電話に出る。
「もしもし‥‥」
「直子‥‥」
「お母さん‥‥」
「今、大丈夫?」
「うん‥‥」
「ラジオね、
毎日聴いてるんだよ。
今日の放送もね。
お母さんが言った事、
あんた覚えてたんね」
「うん」
「あんたが女優になりたいって、
夢を追いかけて叶ったのに、
あんたが人前で裸になった時は、
許せんかった。
普通の娘で良かったんよ。
なのに世間にあんな姿晒して‥‥
暫く、あんたを憎んだ。
あんたを認められんかった。
それでも、
あんたが出るテレビや雑誌は、
見ていた。
ラジオも聴いていた。
お父さんも怒っていたけどね、
段々と、直子を気にかけるようになったんよ。
さっきまで一緒にラジオ聴いてたんよ。
直子は何も変わっとらんね。
人の気持ちを自分の事のように考えて、
ちゃんと意見の言える子。
優しい子なんよね。
直子、
仕事がお休みの日は帰っておいで。
あんたの好物を沢山作って、
待ってるから。
お父さん、仕事早いから寝たけど、
直子によろしくって」
懐かしい母の声だった。
涙ぐんでいた。
私もつられるように泣いていた。
AVに出た時、
厳しい父や母は、
「この恥知らず!」と罵倒して、
私を勘当した。
もう、父と母の元に戻れない溝を、
私は作ってしまった。
なのに‥‥‥
そんな母からの電話だった。
そんな私に、母は優しく言うのだ。
懐かしい故郷の言葉で。
「直子、
あんたは夢叶えたんやもんね。
応援してあげられなくて、
ごめんね」
「お母さん‥‥」
私は母に詫びながら、
島田直子に戻り、
泣いていた。