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学校で、秘密のxxx
第5章 試 合 後 の 部 室
「っ、はぁ…っはあ…ハアっ、」
長くて、短いようなキスがおわった。
上がった息遣いが
互いの顔にかかる距離。
少し離れて彼を見下ろすと、
目を細めた彼がわたしを見上げて
濡れた唇を軽く拭っていた。
「…っ!、」
キスで高鳴っていた鼓動が、
その視線だけで乱された。
「…いいよね。いま、ここで、早苗が欲しい。」
「っ、うん…。わたしも宏樹とここでシたい。」
3年間がんばってきたこの場所で。
そばで見続けていたこの場所で。
わたしがここにいた証を彼の中に刻む。
小さな窓からオレンジが差し込む、
すこし汗のにおいがする部室。
ここに、ふたりだけの記憶を
付け足していく。
彼が首筋に花を咲かせる間、
わたしは目を開いて
部室の風景を記憶に焼き付けた。