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その、透明な鎖を
第5章 夏が始まる
「っ……!」
彼は唇を噛みしめた。
油断したら最後、すぐにもっていかれそうな、その気持ちよさ。
「はっ、あ、んんっ、んっ」
彼女は、目を閉じて。
ひたすらに快楽を追っていた。
激しくなるその腰づかい。
「く、うぁっ、きもちい……っ」
彼はたまらなくて。
目元を、両腕を交差させるようにして覆った。
いやらしい凛の姿を見たいのに。
見たら、間違いなくもっと興奮するから。
そしたら、きっとすぐに果ててしまうから。
「あ、すご、いっ――……」
苦しい。
気持ちよすぎて、それに耐えるのが。
本当はこみ上げてくる衝動のままに、彼女を突き上げて、すぐにでも果ててしまいたい。
でも、そうしたらまた、凛を置いてけぼりにしてしまう。
できるだけ――できるだけ、長く。
悠斗は凛に気持ちよくなってほしくて。