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その、透明な鎖を
第5章 夏が始まる
「あ、悠斗のっ、おっきいっ……」
彼の葛藤を知ってか知らずか、喘ぎの合間に突然そんなことを呟く凛。
そのいやらしさに、どくん……と、彼の欲望が、膨らみを増して。
「あんっ、また……っ」
不意に彼女の動きが止まる。
ふるふると、身体を少し震わせて。
大きく、息を吐いて。
同じように、悠斗に訪れた、その快楽の狭間。
やはり、大きく息を吐いた。
「……悠斗」
彼の目元を隠す腕に、彼女が触れた。
「なんで、隠すの……?」
「……っ」
「もしかして、呆れちゃった……?」
――え?
「こんな私、嫌い?」
「――――!?」
慌てて、腕をどけた。
……少し、頬を紅潮させた彼女が、汗に濡れた髪を身体に貼りつかせながら彼を見下ろしていて。
「何? なんで?」
「だって、目、隠してるから。見たくないのかなって……」
「……っ! 違うって!」