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その、透明な鎖を
第15章 凪のよう
ホテルに着いたふたり。
予約した、ダブルの部屋に案内されると、しばらくその部屋を探検するかのように。
「すごいねー!」
楽しそうな凛の姿に、悠斗は嬉しくなる。
「お泊まりって、テンションあがっちゃうね」
「ん」
「わ! ベッドもふかふか」
ぽすん、とそこに倒れ込むように、彼女は横たわって。
「気持ちいい――……」
目を閉じて、呟く。
悠斗はソファーに座って、そんな彼女を見つめて。
不意に、凛が目を開ける。
彼に、そういえば……と尋ねた。