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その、透明な鎖を
第15章 凪のよう
そして彼は跪くようにして、足先から上へと、反対側へも手を回しながら、撫でるようにぐるりと洗っていく。
細く引き締まった、すらりとした足。
閉ざされた足の隙間にも、泡の効果でするりと彼の手は入り込んでいく。
「あ」
内ももから足の付け根。
その薄い茂みまで。
彼女の身体に力が入るのが、わかる。
「……凛、次は後ろ」
立ち上がって声をかけると、彼女はそのまま背中を向けた。
結い上げている髪のせいで、露わになっているうなじ。
少しだけ、凛が背後に伏し目がちの視線を流してきて。
その色香にどきん、と彼の心臓が波打った。
一度高鳴ってしまった心臓は、もうそのままで。
悠斗はたまらなくなりながらも、凛へのそれを続ける。
綺麗な背中に泡をのせ、つつ……と指先でなぞりあげるようにすると、彼女は息を吐いて少し身体を仰け反らせた。