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その、透明な鎖を
第16章  記憶の奥底


全部凛のなかにはいって。
その絡みついてくるようなそこの感触に、悠斗は思わず息を吐いた。


「……10日振りだし、余裕ない、かも」 


軽く、彼女の身体を揺するように腰を動かす。
次第に、その動きは大きくなっていく。


「大丈夫……悠斗のしたいように、して……っ」


突くたびに彼女の唇から漏れる甘い息。
少し仰け反るように動く可愛いその顔。
切なそうに目を細めながらも、彼から目を離さないまま、そうやってそんな言葉を。

悠斗は、そんな凛の姿にどうしようもなく興奮した。


「……ごめん……っ……!」


そう言って、彼女のなかを容赦なく突いた。
ずん、ずんっ、と。
時折奥までそれをねじ込むようにしながら。


「んっ! あ、やっ、激し……っ……!」


そう言って、彼女は彼にしがみつくようにする。
足を、彼の腰に絡めて。
彼の動きに合わせて腰を振る。
彼の耳元で繰り返される、甘い喘ぎ。
何度も、悠斗、と彼の名を呼ぶ。




――凛。
凛はそうやって、今も龍さんの名前を呼んでるの?





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