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その、透明な鎖を
第19章  語られたこと


けれど悠斗は今、混乱していた。


龍は、自分と凛の交際に反対しているのではないか。
凛との関係を見せつけるために、痕を残したのではないか。
凛は、龍に関係を無理強いされているのではないか。


さっきまで頭の中にあったそれらの考え。
けれど……龍の話を聞いた今、そんなふうにはとても。


「ん?」


龍が、促す。
それでもなかなか話そうとしない悠斗に、再び口を開いた。


「気になってること、あるなら何でも言っていいよ?」


その、静かな口調。


悠斗が気になっていること。
それは――――。


「……凛とは、今も」


そう……結局言いたかったのは。
聞きたかったのは、それ。


「今も、身体の関係があるんですか?」



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