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その、透明な鎖を
第21章 普通って
龍は、静かに身体を凛から離して。
その、ぐったりと横たわったままの彼女の身体にタオルケットをかけて、ベッドから降りた。
悠斗は、はっと我に返る。
ドアから離れ、壁を背に俯いた。
その拍子に目からまた零れたそれに戸惑いながらも、慌てて腕で拭う。
龍が、部屋から出てきて。
「……帰らなかったんだね」
悠斗を視界に認め、小さくそう呟いた。
「話をしようか」
そのまま、彼を促してさっきの部屋へと歩いていく。
悠斗は俯いたままそれについて行った。