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その、透明な鎖を
第21章  普通って


――どうしろって……!
俺にどうしろって言うんだよ……!


頭の中でぐるぐると回る、龍の言葉。
ちらつくように、凛の顔が浮かぶ。


『ごめん、ね……』


凛の、泣き声――――。


――なんで謝るんだよ、凛……!
どういう意味で謝ったりなんかしたんだよ……!


息が苦しい。
でも、もっと苦しくなりたい。
何も考えられなくなるほどに、いっそ意識さえ失ってしまえるほどに、そうなりたい――そんなふうに思ってしまうほど、彼は。


はあはあと、荒い呼吸が暗闇に響く。
自分がいったいどこへ向かおうとしているのか、これから先どこへ行ったらいいのか、今の悠斗にはもう何もわからなくなっていた――――。




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