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その、透明な鎖を
第3章  いいこと


「あ、凛っ、もう……出る……っ」

「やっ、まだだめ……」 


切ない、彼女のその訴え。
でも。もう彼は本当に限界で。
これ以上耐えるのは、どうしても無理だった。


「うぁ、いく、いく……っ、っあ」


身体が欲するままに、がんがんと、なかを突いて。
揺らされて小刻みに発せられる彼女の声を、確かに耳にして。

でも。


「――――……っ!」


とうとう彼は達してしまう。
……もっと、とねだる彼女を置き去りにしたまま。


「っは、あっ……ごめんっ……」


びくっ、びくっ、と。
彼の身体が震える。


「ごめん、凛……っ」


また、その言葉を繰り返して。
それから、とうとう彼はそれを抜いた。


「あ……」


追い縋るような、そんな声が彼女の口から漏れ。
ごめん、と。彼はまた呟いて、彼女を抱き締める。


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