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その、透明な鎖を
第5章 夏が始まる
彼が彼女のそこに顔を埋めたのは初めてだった。
ただひたすら彼女を悦ばせるための行為に彼は励む。
彼女と初めて身体を繋げた日から、彼は自分なりに知識を増やしていた。
手順さえ不確かだったあの日。
セックスを経験するなんて、ずっと先の話のように思っていたから。
だから、ただもう無我夢中で。
凛に導かれるままに、それを終えた。
自分はすごく気持ちよくてたまらなかったけれど、彼女をちゃんと気持ちよくさせられたとまではとても思えなかった。
……だから今日こそは、と。
そう思って悠斗はその行為に臨んだ。