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第1章 魔女見習いルミカの脱走

暗闇の中にもかかわらず…
ナボラ先生がサングラスをかけます。

「どうして…サングラスを？」
ターシャが尋ねます。

「今日は…『メデューサ』の魔法を使って
あなたを楽しませてあげるから…」

そう言って微笑んだナボラ先生の髪が…
逆立ったかと思うと…

２０匹以上の蛇に変化しました。

ナボラ先生の頭上でウネウネと動くヘビたち…。

本棚のかげから見てるルミカは
悲鳴を上げそうになるのをこらえます。

「怖いです…」
ターシャが小さな声で言いました。

「大丈夫よ。私はサングラスをしてるから…
私の目は見えないでしょ？」
恐ろしい風体とは異なり…
優しい声のナボラ先生…。

メデューサの目を見た者は石になる…

ルミカはギリシャ神話の授業で習ったことを
思い出しました。

だから…メデューサに変身したナボラ先生は
目を隠したんだ…。