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『ヒロキ』
第3章 共同生活の始まり
移動中、あれやこれやと頭を悩ませていたら、隣を歩いていたヒロキが『クスリ』と笑った。
「ミオちゃんさ、さっきから眉間に皺寄りすぎ(笑)」
ヒロキの指がアタシの眉間に触れてきて、皺を伸ばすようにグイグイと弄る。
「…ちょっ、ちょっと!気安く触らないでよ!」
そんなに険しい顔してたのかと急に恥ずかしくなり、慌ててヒロキの手を払う。
「そんな怒んなくてもいいじゃん(笑)…さっきはあんなにたくさん触らせてくれたのにさ(笑)」
(…っ!!///)
「なっ?!何言ってんのっ?!べっ、別に触らせたわけじゃないし!!///」
よほど可笑しかったのか、ヒロキが声を出して笑っている。
アタシの顔が、急速に火照っていく。
今が夜でよかった!
もしヒロキに見られたら、きっとからかわれるもん!
今日1日で色んな災難が降りかかり過ぎて、かなり疲労困憊だ。
もう、クタクタ…