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『ヒロキ』
第3章 共同生活の始まり
「…美味しい。それに、何だかとってもいい香り。…ハーブティーとか?」
「そっ♪ミントティー(笑)オレも最近ハマってさ。この店で売ってるやつがうまいんだよね~!」
ヒロキがアタシに紅茶の入っていた袋を見せてきた。
(この店名…見たことあるような…。あ、駅ビル内にある紅茶専門店だ!アタシもちょっと気になってたんだよね…。)
紅茶はとっても美味しいけれど、幸せそうに紅茶を啜るヒロキを見ていると、何だか可笑しくて。
でも、じんわりと心に温かなものが広がっていくのを感じていた。
昨日アタシにあんな事してきた男が、今日はアタシに紅茶を淹れて労ってくれている。
(…ほんと、変な男…(笑))