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お姫様はドラゴンにさらわれました
第8章 ドラゴンは悪役か?
ヒールダートの言葉を思い出す。

『愛しています、シャノン……』

あれも、私を騙すための嘘だったとしたら。

とたんに心臓が冷えた。

いや、いやいや、別に、あんなやつに好きだって言われても嬉しくないし。

ただ、本当に騙されていたのなら滑稽だ。

愛の言葉に動揺する私を、ヒールダートはどう見ていたのだろう。
面白い見せ物だと、心の奥でほくそ笑んでいたのだろうか。
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