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お姫様はドラゴンにさらわれました
第8章 ドラゴンは悪役か?
押し黙ってしまった私に、エレーレがおろおろと話しかけてくる。

「ど、どうしたですか? お腹いたいいたいですか?」

「ううん、大丈夫……」

その時、派手な羽音とともにヒールダートが帰ってきた。

「あ、お兄ちゃん!」

「ただいま、エレーレ。いい子にしてたか?」

妹に向ける笑顔は今日も優しい。
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