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お姫様はドラゴンにさらわれました
第9章 自分で出来ることは自分でしましょう
「ベッドに座って、足を開いて……」

ヒールダートの声が耳から私を侵していく。

心臓のおののきを隠しながら、言われるがまま腰をついた。

だが、自分から足を開くのはさすがに無理だ。

「……っ!」

もはや震えは抑えきれないほどに大きくなっていた。

喉の奥がひりついて、目がじわりと滲む。
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