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お姫様はドラゴンにさらわれました
第10章 ドラゴン兄貴
目を覚ますと、ベッドの中だった。

窓から月の光が差し込んでいる。
いつの間にか眠っていたらしい。

枕元にヒールダートが腰掛けていた。
大きな手が私の髪をすいている。

その心地よさに私は首をすくめた。
甘えた猫のような仕草だ。

「……起こしてしまいましたか」

手の動きが止まってしまい、私は残念がりながら目を開いた。
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