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お姫様はドラゴンにさらわれました
第10章 ドラゴン兄貴
「もっと撫でて……」

「寝ぼけてるんですか? いやに素直ですね」

寝起きだったから、思ったことがすぐ口に出てしまったらしい。

敵がい心が弱っていることに私は眉をしかめ、寝返りをうってそっぽを向く。

「いいですよ。好きなだけ撫でてあげます」

後ろから伸びてきた手のひらにポンポンと触られ、私はホッとした。
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