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第10章 ドラゴン兄貴

地上に降ろされた私は、エレーレを質問責めにした。

「ぜ、ゼイお兄ちゃんは、人間が嫌いなのです」

始まりは、末の妹であるサジュリエが人間に殺されたことだった。

「サジュリエは、人間に恋をしたです」

まだ幼い子供だったはずだが、その想いは本物だったらしい。

だが、その相手には、病に苦しむ母親がいた。
ドラゴンの血や生き肝はありとあらゆる病気を治すと言われている。

結果、彼女は愛する人の手にかかって命を落とした。