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お姫様はドラゴンにさらわれました
第11章 怪我人には優しくしましょう
「スープは火にかかってます。お、お姫様、お兄ちゃんをよろしくです」

そう言ってエレーレは出ていってしまった。

狭い小屋の中に、私はヒールダートと取り残される。

雨の音と、火のはぜる音しか聞こえない。
小さな世界に閉じ込められてしまったような気分になる。

「姫様」

びくり、と肩が震えた。
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