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お姫様はドラゴンにさらわれました
第4章 お残しは許しません
「じゃあオレ、屋上にいますから」
ヒールダートは窓から出ていってしまう。
酷いことをしてくるくせに、こういうところだけ優しくされても。
まさか着替え中に帰ってくるつもりじゃないだろうな、としばらく様子を伺ったが、そういうわけでもないらしい。
恐る恐るベッドから出る。
タンスに吊るされていたドレスは、私好みの鮮やかな生地で作られていた。
全体的にシンプルなのは、まぁ、この狭い塔の中では邪魔にならなくて好都合だろう。