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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第2章 恋の唄
 ひらひらと、赤児の手に似た小さな葉が零れ落ちてゆく。
 徳姫はもうかれこれ一刻余りに渡って、何をするでもなく夕闇に沈んでゆく庭を眺めていた。空だけでなく、庭全体が夕陽の色に染まり、茜色に燃えている。艶やかに色づいている紅葉がひときわ鮮やかに燃え上がっていた。
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