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剣道少女の憂鬱
第26章 始末
後ろ手に戸を閉め、冷や汗を拭う。

(落ち着け…!)

だがすぐに背後でノックの音がする。
恐る恐る引き戸を開けると、そこにはやはり警察官とおぼしき人物が立っていた。

「熊谷剣吉さんですね?お話をうかがいたいので署までご同行願えますか」

「それは、どういう…」


そして彼らの肩越しに都の姿を見つけた熊谷は、彼女の表情を見て全てを悟る。

(そりゃそうだ、俺だけ無罪放免てわけにゃいかねぇよな…)

これが都の仕業なら、サヤの画像は始末してあるだろう。


「はい、分かりました」


熊谷は入学式で初めて見たサヤの姿を思い出しながら、やけに清々しい気持ちで警察官と共に歩き出した―――…




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