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第15章 濡夜

チクンと小さな痛みが走って俺がみなみのものである印がついたことを知る。


「よし、これで俺もみなみにつける！」


「ええっ！？ホントもうこれ以上はダメー！」


唇を尖らせて首筋を狙う俺をみなみが全力で止める。


隙を見て角度を変えたりその手をどけたりしながらどうにかみなみの首筋に吸い付き…


「んっ！！」


「マーキング完了」


「…いつもより痛かった」


「いつもよりキツくつけたからな」


誰からも見えるようにシッカリと印をつけた。


「もう…そんなシッカリつけたら恥ずかしいじゃん」


「高橋避けとレズの人避けだから」


これだけ濃くついてれば高橋もやすやす手を出そうとは思わないだろう。


レズの人だって…


ーー今まではみなみを誰にも見せたくない一心だったけど、これからはみなみが俺のものだってシッカリアピールした方がいいのかもしれない。



そうじゃないといつまで経ってもみなみは俺だけのみなみにならなそうだから…



とりあえずは同じ位置のキスマークに満足して、その嬉しさと独占欲を勢いにまた襲いかかる俺だった。