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限界Lovers
第32章 サプライズは突然に
デキちゃった結婚じゃないけどいちかが先に生まれたため、俺たちはいちかが一歳になってから結婚式を挙げた。
ウエディングドレス姿のみなみは女神のような美しさで、お揃いのドレスを着たいちかも天使のような可愛さだった。


思い出と同じ数だけリビングの写真は増え、その度に実家の写真を思い出した。
子どもができて親の気持ちも少しずつ分かるようになってきた。
どんな気持ちでお袋があの写真を飾っていたのか・・・


それはみなみも一緒だろう。


いちかを中心に世界がどんどん変わっていく。
ほんの少し物事が広く見えるようになり、ほんの少し世の中を優しく見れるようになってきた。
だからこれからは俺たちがいちかに、そして両親たちに返していく番なんだと思う。



♪ピンポーン


玄関側が騒がしくなりインターホンに反応したいちかが表を見に飛び出した。
今日は実家の家族がうちに来ることになっている。
いちかが生まれてから実家との行き来も頻繁になった。


「パパ!ババたち来たババたち来たよー!」


ピョンピョン跳ねながら喜びを全身で表現する様子は本当に微笑ましい。
庭のイチゴから腰を上げるとみなみが俺を呼びに庭に出て来る。


「遥斗ー、みんな来たよ」


「うん、・・・みなみ、ちょっとこっち来て」


色々考えてたらみなみが愛しくてたまらなくて・・・
不思議そうなみなみを呼び寄せてチュッと軽くキスをした。


「!」


「みなみ、大好き」


「私も大好き・・・」


・・・俺たちは多分変わらないんだと思う。
きっと爺さん婆さんになっても・・・


俺はいつもみなみが好きだし、みなみにもずっと好きでいてもらえるよう努力はしていく。


またキスしていると目ざとくいちかがそれを見つけた。


「あーっ!パパとママチューしてる!」


「ハハ、いいだろ?パパとママは仲良しだからな」


みなみを抱きしめるといちかが妬いた。


「ズルい!いちかも!いちかもー!」


「いっちゃんもおいで」


みなみが呼ぶといちかは子犬みたいに嬉しそうに駆け寄って・・・
いちかを捕まえみなみと抱き挟む。


「いっちゃんにチュー!!」


「キャー!」


そしてはしゃぐいちかの頬にキスするのだった。

















限界Lovers


*おわり*


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