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第5章 愛しさと背徳の背中合わせ。

秘密がバレなきゃ、
この関係は行けるとこまで行ける？

レンなしの生活は、
私には考えられなくなる。
私は面倒な女になってゆく。

アユやアリサの様な割り切りが、
私には出来ない。

ねぇ、
不倫は悪いよ。
言い訳もしたらいけないよ。
泥棒だよ。
分かっているよ。
軽蔑していいよ。

なら教えて。
遊びと割り切る方が、
まだマシですか？

純粋に愛したら、
もっと罪深いですか？

人を好きになるのは、
順番じゃない、
その人に巡り会うのが遅かった。

家庭があるけど、
不満があるから不倫した。
そうなってしまったのは、
仕方がないと思う事は、
図々しいですか？


どうせ手に入らないのなら、
そのオアシスに湧き出る水を、
カラカラの喉も潤さずに立ち去るべきでしたか？

私なら、
乾きを癒してから考えます。

湧き出る水を手に取り、
味わい、その罪ごと飲み干します。

身体の中に入れて、
その罪ごと飲み込み、

「欲しかったから盗みました」
と本音を言うでしょう。

嘘から成り立つ不倫なら、
ここで正直になろうと、
決めるでしょう。


愛してる。


言えない言葉の代わりに、
心を解放するでしょう‥‥‥