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ビターチョコレート
第9章 不倫の果て‥‥‥未来へ
鳥居を出て、
屋上をブラブラした。
屋上には、小さなミニ遊園地のアトラクションがあった。
少し離れた所のベンチに腰掛けた。
「夜景にはまだ早いな」
「うん。」
「この場所が好きなんだ」
「そうなの?」
「うん。
向こう側のビルにさ、
俺の会社がある」
レンは遠くに見える景色を指差す。
「へぇ」
私はレンの指差す方向を見た。
「見えないよ」
レンは笑う。
「そうなんだ」
「立派なビルが立ち並んでいて、
遠いから。
時々、この景色を眺めながら、
ちっぽけな景色を眺めるんだ。
俺の居る位置もちっぽけなんだって、
実感する。
でも、ちっぽけな俺でも、
俺は俺が好きなんだ」
「私もちっぽけ過ぎて、
不器用でバカだけど、
自分が好き」
「そんなマリだから好きになった」
「えっ⁈」
「自分を好きなマリを、
俺は好きになった。
生きる事に正直で不器用なマリが好きだよ」
「レン‥‥‥‥」
「どんな景色も見方によって変わる。
天気にも左右される。
でもね、綺麗だと思う景色はさ、
ずっと心の中に生きる。
そして変わらない。
そこが好きな場所になる」
「うん」
「マリとこの景色を見たかった」
「うん」
「ちっぽけだけど、
俺の好きな場所に一緒に居たい。
少しロマンチックだったかな?」
「そんなレンが好きよ」
屋上をブラブラした。
屋上には、小さなミニ遊園地のアトラクションがあった。
少し離れた所のベンチに腰掛けた。
「夜景にはまだ早いな」
「うん。」
「この場所が好きなんだ」
「そうなの?」
「うん。
向こう側のビルにさ、
俺の会社がある」
レンは遠くに見える景色を指差す。
「へぇ」
私はレンの指差す方向を見た。
「見えないよ」
レンは笑う。
「そうなんだ」
「立派なビルが立ち並んでいて、
遠いから。
時々、この景色を眺めながら、
ちっぽけな景色を眺めるんだ。
俺の居る位置もちっぽけなんだって、
実感する。
でも、ちっぽけな俺でも、
俺は俺が好きなんだ」
「私もちっぽけ過ぎて、
不器用でバカだけど、
自分が好き」
「そんなマリだから好きになった」
「えっ⁈」
「自分を好きなマリを、
俺は好きになった。
生きる事に正直で不器用なマリが好きだよ」
「レン‥‥‥‥」
「どんな景色も見方によって変わる。
天気にも左右される。
でもね、綺麗だと思う景色はさ、
ずっと心の中に生きる。
そして変わらない。
そこが好きな場所になる」
「うん」
「マリとこの景色を見たかった」
「うん」
「ちっぽけだけど、
俺の好きな場所に一緒に居たい。
少しロマンチックだったかな?」
「そんなレンが好きよ」