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ビターチョコレート
第9章 不倫の果て‥‥‥未来へ
「乾杯」
「誕生日おめでとう、マリ」
「有難う。
レン」
私達は向かい合ってお酒を飲む。
生ビールで乾杯した。
テーブルに生ハムのサラダ。
お刺身の盛り合わせ。
おじゃがチーズ。
串カツなど、お互いの好きなものがテーブルに乗る。
「居酒屋で良かったのか?」
「私は好きよ」
「俺も好きだけどさ、
マリの誕生日だから、
もう少しムードのある店でも、
夜景見ながら、ルームサービスでも良かったのに」
「そんな贅沢はいいわ」
「マリは今まで頑張ってきたんだ。
少し労ってあげたかった」
「その気持ちだけで十分よ」
「笑って生きてけよ。
マリの笑顔は素敵だから」
「笑ってね‥‥‥
そうね。
離婚して身軽になったんだもん。
もう、涙を流さなくてもいいわね」
「泣いてもいいのさ。
涙を我慢しなくても。
泣くななんて言えない」
「泣かないわ。
今日はね」
私は笑った。
未来を考えたら怖い。
シングルで子供を抱えて生きるなんて‥‥
凄く怖い。
もしも、震災が起こったら、
私は翔太を守れるのだろうか?
私が病に倒れたら、
翔太とどうやって生活していくのか?
もしも、私が死んでしまったら‥‥‥‥
翔太はどうなるの?
私は、不安と不満を抱えて死んでゆくの?
そんな事を考えて、涙が零れてしまう夜もあるのよ。
「誕生日おめでとう、マリ」
「有難う。
レン」
私達は向かい合ってお酒を飲む。
生ビールで乾杯した。
テーブルに生ハムのサラダ。
お刺身の盛り合わせ。
おじゃがチーズ。
串カツなど、お互いの好きなものがテーブルに乗る。
「居酒屋で良かったのか?」
「私は好きよ」
「俺も好きだけどさ、
マリの誕生日だから、
もう少しムードのある店でも、
夜景見ながら、ルームサービスでも良かったのに」
「そんな贅沢はいいわ」
「マリは今まで頑張ってきたんだ。
少し労ってあげたかった」
「その気持ちだけで十分よ」
「笑って生きてけよ。
マリの笑顔は素敵だから」
「笑ってね‥‥‥
そうね。
離婚して身軽になったんだもん。
もう、涙を流さなくてもいいわね」
「泣いてもいいのさ。
涙を我慢しなくても。
泣くななんて言えない」
「泣かないわ。
今日はね」
私は笑った。
未来を考えたら怖い。
シングルで子供を抱えて生きるなんて‥‥
凄く怖い。
もしも、震災が起こったら、
私は翔太を守れるのだろうか?
私が病に倒れたら、
翔太とどうやって生活していくのか?
もしも、私が死んでしまったら‥‥‥‥
翔太はどうなるの?
私は、不安と不満を抱えて死んでゆくの?
そんな事を考えて、涙が零れてしまう夜もあるのよ。