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みんな同じ空の下
第11章 軟禁生活
シバはリノの目の前に座り、黙って椀を差し出した。リノが椀を受け取り、中を見ると、卵を混ぜた粥に、少量の鶏肉と葱が入っていた。
火北で暮らしていた幼い頃、病気をすると母が方々を回って材料を集めて作ってくれた粥と似ている。
王都では粥と言えば上品さを強調するような具の一つも入っていない白い粥が主流だったが、リノにとっては卵の入ったものこそが本当の粥だった。
南凪なら魚や貝、東嵐なら色とりどりの野菜や茸、砂西なら豆と芋の入った粥。各地方によって、粥の中身は変わる。
つまり、卵の入った粥は、火北地方出身者にとっては故郷の味だった。
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