この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
みんな同じ空の下
第11章 軟禁生活
*
額にひんやりとした誰かの手が当たっている感覚を覚え、リノは目を開けた。
天井が見えるが、見慣れた納屋の天井ではない。
ここは、どこだろう。
「起きたか」
声が聞こえたので、そちらに目をやると、シバと視線が合った。
「気分は悪いか?」
問われて首を振る。
吐き気はない。
体の中にこもっていた熱が消失しているのがわかる。
熱が下がって、呼吸も随分楽になった。
「何か食べるか」
リノが小さく頷く。
「何が食べたい?」
「…………卵の、お粥が……」
「わかった」