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みんな同じ空の下
第11章 軟禁生活
*
更に数日が経過した頃、リノの体に変化が起きた。
朝、起きた時から違和感はあったが、厠から戻り、暫くすると、その違和感は徐々にはっきりと姿を現した。
体の中で熱がこもり、息が荒くなる。
吐き気でこれまで以上に食が細くなり、唯一、進みが良かった卵入りの粥でさえ受け入れられなくなった。
体が鉛のように重くなり、とても起きていられない。
(…いよいよ、まずいかもしれない…)
熱と荒い呼吸で体力も酸素も消耗し、意識も朦朧としてきた。
目の前の景色が白く霞んでいる。
瞼も重く、目を開けていられない。
リノはそのまま、意識を手放した。