この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
みんな同じ空の下
第4章 水鳴館(スイメイかん)の恋人
監理官室を出ると、呑気な声がリノを呼んだ。
「リーノちゃん」
その言い方と、本当の名前を呼ばれたことに苛つき、リノは声をかけた相手をきつく睨んだ。
「…只今戻りました、第二警邏長。ところで、自分はキオで通していると何回言えばお解りいただけますか」
第二警邏長、ナミキ・カヤはリノの直属の上官であり、リノが警備局に入る際には試験官でもあった為、リノの本名も性別も彼は知っていた。
「ああ、ごめんね。それより今から、アンリと飲みに行くんだけど、キオもどうかな。三人で行こうよ」
リノは小さな溜め息を一つ吐いて、「わかりました」と返事をした。
「リーノちゃん」
その言い方と、本当の名前を呼ばれたことに苛つき、リノは声をかけた相手をきつく睨んだ。
「…只今戻りました、第二警邏長。ところで、自分はキオで通していると何回言えばお解りいただけますか」
第二警邏長、ナミキ・カヤはリノの直属の上官であり、リノが警備局に入る際には試験官でもあった為、リノの本名も性別も彼は知っていた。
「ああ、ごめんね。それより今から、アンリと飲みに行くんだけど、キオもどうかな。三人で行こうよ」
リノは小さな溜め息を一つ吐いて、「わかりました」と返事をした。