この作品は18歳未満閲覧禁止です
みんな同じ空の下
第19章 嫉妬
俯いていると、ハクトの目が、リノの首筋を注視した。
「…リノ」
「え…、あっ…」
服の襟を引っ張られ、リノの首筋の赤い斑点が露わになる。
「…これは、どうした。誰に、付けられた?」
「…これ…は…」
言いよどむリノの腕をハクトが掴み、室内に置かれていた長椅子に組み伏せた。
「っ…ハク、ト…」
「正直に言え。何があった」
昏い目で、ハクトはリノを見据えた。
――ハクトのこんな顔、知らない。
リノは今まで見たことがないハクトの表情にただ驚いていた。