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みんな同じ空の下
第24章 反逆者たちは企む
――情報役のニナが警備局に捕らえられ、王都追放の処分が下された。
酔客で賑わう王都内の大衆酒場の一角で、男がそう告げると、シバの表情が固まった。
「…ニナが…?」
王都追放ということは、王都での居住は認められず、今後数年の出入りすらも禁じられているはずだ。
つまり、ニナは今、王都にはいないということになる。
だが、それならなぜニナは拠点に戻っていないのだろう。
「彼女はどうやら南凪に行ったようだよ」
シバの考えを読み取ったかのように、男が話しだした。
「警備局の幹部だった夫のナミキ・カヤが仕事を辞めて故郷の南凪に戻ったんだ。そのすぐ後に南凪方面の関所を彼女が通っていたからね。状況的に見て、ナミキを追いかけたんだろう」
人たらしもついに振られたね、と男が笑う。
「まあ、女が一人消えたところで私達が目指す道には何ら支障はない。そうだろう、シバ?」
「…ああ」
シバの短い答えに満足した男は、では、と続けた。
「今後のことだが…」
酔客で賑わう王都内の大衆酒場の一角で、男がそう告げると、シバの表情が固まった。
「…ニナが…?」
王都追放ということは、王都での居住は認められず、今後数年の出入りすらも禁じられているはずだ。
つまり、ニナは今、王都にはいないということになる。
だが、それならなぜニナは拠点に戻っていないのだろう。
「彼女はどうやら南凪に行ったようだよ」
シバの考えを読み取ったかのように、男が話しだした。
「警備局の幹部だった夫のナミキ・カヤが仕事を辞めて故郷の南凪に戻ったんだ。そのすぐ後に南凪方面の関所を彼女が通っていたからね。状況的に見て、ナミキを追いかけたんだろう」
人たらしもついに振られたね、と男が笑う。
「まあ、女が一人消えたところで私達が目指す道には何ら支障はない。そうだろう、シバ?」
「…ああ」
シバの短い答えに満足した男は、では、と続けた。
「今後のことだが…」