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みんな同じ空の下
第30章 静かなる大捕物
美しい音楽ときらびやかな舞姫達に囲まれた、豪奢な輿が遠目に見えてきた。
「おっ、行進の列が見えてきたぞ」
「ほー、豪華なもんだなぁ」
「毎年のことだけどすごいわねぇ」
人々は祭事行進の華やかな列に目が釘付けだ。
国王と王太子が乗っている輿は、リノがいる場所からはまだ遠くにあるというのに、豪華絢爛なそれは行進の列の中でも一際目立ち、見る者を引き付ける。
だが、リノには祭事行進を見ている余裕はない。
シバ達が行動を起こす前に捕らえなければ。
ナダは既にシバの傍にいる。
人を掻き分けながら、リノがシバとナダに近付いた。
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