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みんな同じ空の下
第30章 静かなる大捕物

「これからどうされますか」
ハジが年長者らしく落ち着いた様子で指示を仰ぐと、シバは軽く唸った。
「…当面はおとなしくしていた方が賢明だろう。問題は次をどうするかだ。視察や療養で、国王が城の外に出てくる機会はいくらかあるから、それを狙った策を練ろうと思う」
「あの方のご意見は?」
「それはまだ聞いていないが――」
シバが突然、話を中断して入口の方を見た。
「噂をすれば、来たようだ」
「――やあ、シバ」
水車小屋の扉が開き、一人の男が入ってきた。
ハジが年長者らしく落ち着いた様子で指示を仰ぐと、シバは軽く唸った。
「…当面はおとなしくしていた方が賢明だろう。問題は次をどうするかだ。視察や療養で、国王が城の外に出てくる機会はいくらかあるから、それを狙った策を練ろうと思う」
「あの方のご意見は?」
「それはまだ聞いていないが――」
シバが突然、話を中断して入口の方を見た。
「噂をすれば、来たようだ」
「――やあ、シバ」
水車小屋の扉が開き、一人の男が入ってきた。

