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みんな同じ空の下
第33章 最後の夜
咬龍団の殆どの人間に下された流刑が執行された今、残るはシバの死刑執行のみだった。
処刑の時刻は明日の午(うま)の刻。
夜の帳(とばり)が下り、いよいよ明日なのだと思うと、何となく落ち着かない気分になったリノは、邸の中をあてもなくうろついていた。
「――リノ」
さすがに見かねたのか、ハクトがリノを呼び止めた。
「いい加減にしろ」
「…すみません…」
ハクトにたしなめられるが、リノはまるで上の空で、形式的に頭を下げる。
「……そんなにシバが気になるか」
「………」
答えないリノに、ハクトが軽く鼻を鳴らす。
「…来い」
「…どちらへ?」
「王城だ。シバが繋がれている牢に連れていく」
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