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みんな同じ空の下
第36章 二年後の再会
「お前で最後だな。ほら」
米や野菜が入った籠を不遜な態度でぞんざいに渡す役人に苛立ちながらも、リノは貰えるものは有り難く受け取った。
「ありがとうございます」
「まったく…。陛下の気紛れで我々の仕事は増えるばかりだ。忙しさで泣けてくる。自分の飯もまともに賄えない奴らのために働くなんてなあ」
わざとらしく言い放つ役人に、いよいよリノが眦を釣り上げそうになった時だった。
「――――そうか。ならば今すぐ職を解いてやろうか」
非情さを感じる冷たい声が、リノの背後から聞こえてきた。
その声の主の姿を見た役人は、震え上がりながら拝礼の姿勢をとった。
米や野菜が入った籠を不遜な態度でぞんざいに渡す役人に苛立ちながらも、リノは貰えるものは有り難く受け取った。
「ありがとうございます」
「まったく…。陛下の気紛れで我々の仕事は増えるばかりだ。忙しさで泣けてくる。自分の飯もまともに賄えない奴らのために働くなんてなあ」
わざとらしく言い放つ役人に、いよいよリノが眦を釣り上げそうになった時だった。
「――――そうか。ならば今すぐ職を解いてやろうか」
非情さを感じる冷たい声が、リノの背後から聞こえてきた。
その声の主の姿を見た役人は、震え上がりながら拝礼の姿勢をとった。