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みんな同じ空の下
第36章 二年後の再会
ハクトは役人の言い分に、「なるほど」と一つ頷いた。
「お前の事情は解った。確かに疲れていれば心も狭くなるだろう」
だが、とハクトは続けた。
「中央が行き届かない分、地方のことは役人が頼りだ。つまり、村人にも私にも役人であるお前が頼りなんだ」
「……はい」
「職を解く話は保留だ。疲れているなら数日休めば良い。数日程度なら上役も許可するだろう」
ただし、とハクトは不敵な笑みを浮かべた。
「それでも態度が改まらないようなら、次は本当に職を解く」
さっと青ざめた役人は、ひたすらハクトに頭を下げ、後ずさりながら広場を去った。
「…さて」
役人のいなくなった広場には、ハクトとその護衛、そしてリノだけになった。
「そろそろ顔を上げたらどうだ。……リノ」
「お前の事情は解った。確かに疲れていれば心も狭くなるだろう」
だが、とハクトは続けた。
「中央が行き届かない分、地方のことは役人が頼りだ。つまり、村人にも私にも役人であるお前が頼りなんだ」
「……はい」
「職を解く話は保留だ。疲れているなら数日休めば良い。数日程度なら上役も許可するだろう」
ただし、とハクトは不敵な笑みを浮かべた。
「それでも態度が改まらないようなら、次は本当に職を解く」
さっと青ざめた役人は、ひたすらハクトに頭を下げ、後ずさりながら広場を去った。
「…さて」
役人のいなくなった広場には、ハクトとその護衛、そしてリノだけになった。
「そろそろ顔を上げたらどうだ。……リノ」