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みんな同じ空の下
第36章 二年後の再会
拝礼の姿勢をとったままだったリノは、腕を下ろし、そろりと顔を上に向けた。
「こんなところで会えるとは驚いた。…久しいな」
ハクトのその声には、安堵が感じられた。
改めてハクトの顔を見ると、顔の造作は変わらず端正だったが、二年前にはなかった威厳と冷酷さが加わっていた。
「…陛下におかれましては、ご機嫌麗しく…」
「そう畏まらなくてもいいだろう」
リノの堅苦しい挨拶に、ハクトは苦笑した。
「…火北で旱害が深刻だという村を視察して回っているが、村人への配給に不足はないか?」
「はい、しっかりと行き届いております。配給に関しては、私を含めて皆が感謝しています」
「そうか。ならば良かった。…折角だから少しだけ、このまま話がしたいのだが、どうだろう」
ハクトの申し出に、リノは首を縦に振ろうとしなかった。
「こんなところで会えるとは驚いた。…久しいな」
ハクトのその声には、安堵が感じられた。
改めてハクトの顔を見ると、顔の造作は変わらず端正だったが、二年前にはなかった威厳と冷酷さが加わっていた。
「…陛下におかれましては、ご機嫌麗しく…」
「そう畏まらなくてもいいだろう」
リノの堅苦しい挨拶に、ハクトは苦笑した。
「…火北で旱害が深刻だという村を視察して回っているが、村人への配給に不足はないか?」
「はい、しっかりと行き届いております。配給に関しては、私を含めて皆が感謝しています」
「そうか。ならば良かった。…折角だから少しだけ、このまま話がしたいのだが、どうだろう」
ハクトの申し出に、リノは首を縦に振ろうとしなかった。